ケータイWEBばっかり見てるとアホになる、かも。

こどものころ、「テレビばっかり見てるとアホになるで」と大人達がよく言っていた気がする。しかし、悲しいかな我が家にテレビは無かった。周りのヤツらは「一日にXX分だけ」とか「XXの番組だけ」とか制限されつつも、当時最高の娯楽であったテレビにかじりついていた。果たして彼らと自分にどれくらいアホの差が発生したのか、知るすべはないが多分大差は無いだろう。

高校3年の時、iMacがやってきてパソコンとWEBの世界が同時に開いた。Adobeのページミルとかネットスケープコンポーザーとかを使ってgeocitiesに恥ずかしいサイトをぶちまけていた。

ちょうどそのころ受験期だったこともあって、論作文をいろいろ書いて添削を貰っていた。詳しい内容は忘れてしまったが、その中に「次の文章『インターネットの発展』を読んであなたの考えを述べなさい」みたいな出題があった。『インターネットの発展』の内容はWEBへの賞賛と過度の期待に満ちあふれていて、ゲップが出そうなものだった。こうなると理由無く反抗したくなる年頃だったものので、イキオイ「インターネットなんていずれテレビ同様に『ネットばっかり見てるとアホになる』と言われちまうぜ!」と書いてしまった。


それから、10年。
は、まだ経っていないがwebはアホメディアになってしまっただろうか。


おそらくそれは否だ。理由は色々あるが、WEBがアホメディアに堕ちないで保てるのは検索技術に依って特定のコンテンツに直接手が届くからだと思う。

テレビがアホメディアに見えるのは、全てのコンテンツがアホな訳ではなく、少数の非アホコンテンツを多数のアホコンテンツがスポイルしてしまっているからだ。個人的に「WEBは、アホコンテンツがテレビと同様に無数に存在しているが、それらのノイズを排除して必要なコンテンツにリーチし易い」という特性とそれを使うテクニックによって、非アホメディアで有り続けられる、と考えている。


そして、もしこの仮説が正しいとすれば検索とそのテクニックが保証されない場合、WEBがアホメディア化することを意味する。そう考えるとケータイWEBはかなり危うい。PCと同質のユーザビリティを確保した検索システム(UIを含めて)を構築するはかなり骨が折れるだろう。しかし此なしではケータイWEBの将来は暗い。万一、検索不在のままケータイがPCを駆逐し、WEBへのプライマリゲートウェイになってしまった日にはWEBのアホメディア化は致命的だ。

ケータイのフィルタリングを巡る推進派の意見はひょっとして「ケータイWEBばっかり見てるとアホになるで」というオヤジの小言みたいなものが本質かもしれない。

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