DSP :

サウンドとデバイスとアドバンテージ

AdobeMAXはスマートフォンと3Dでずいぶん盛り上がったぽいけど、サウンド周りの話題が全く出てこなくって少し淋しいKappa-Labです。こんにちは。

3Dでハイレベルな高負荷処理が可能になったのは喜ばしいけど、ちょっとだけサウンド周りにリソースを割いてレイテンシーを1/10くらいに下げるとかしてくれたら良かったのに、と思います。

個人的にFlashの対HTML5アドバンテージはサウンドとデバイス(Webカム+マイクロフォン)しか、残されていないんじゃないかと思っています。しかも、サウンドに関してはFireFoxBeta4がいい感じのサウンドAPIを提供し始めているので、いよいよデバイスが最後の砦になるかも。しかしデバイスすら安泰ではなくHTML5にはdeviceタグの構想があるって話なのです。明日はどっちだろうね。

ただ、Flashのシェアが枯渇したとしても、サウンドとデバイスは今後のスマートフォン市場を考える上で大きな意味を持ってくると思います。サウンドとデバイス、というよりカメラ+マイクロフォンが提供するAudio&Visualといった方が適切なんだろうけど。

来年には百花繚乱となるAndoroid上でカメラ+マイクロフォン(あとGPSとか)を絡めたアプリをごりごり作っていきたいですね。そんなわけで、WondeflにPostした下記作品もスマートフォンでの動作を意識してたりします。


Webカムとかマイクなんてついてないよって方はこちらをご覧ください〜

音響プログラミングを流行らせるたった一つの方法。(後編)

前回、Flashの音響版が出たら良いのになってことを書いたので、その続きです。

例えばGUIによるシンセサイザーとシーケンサーを搭載したオーサリングツールを考えてみる。これはGUIツールのみで作曲ができる、ガレージバンドみたいな存在。

そして上記オーサリングツールは、ツール上で生成した音源やら何やらをコントロールできるスクリプトとランタイムを備える。スクリプトはランタイム上でリアルタイムに周波数をかえたりボリュームをかえたり、エフェクトを追加したり。さらにユーザーインタラクションを取り入れて反映したり。ジェネラティブサウンドや、インタラクティブ作品へと発展する。

スクリプトだと面倒くさいところや、ユーザーの技術が追いつかない場合はツール上で作って、ツール上では追加できない機能的な部分はスクリプトで実装する。もちろん逆のパターンもあり得る。

早い話がFlashのタイムラインをシーケンサーに、描画ツールをシンセサイザーにした感じだろうか。そしてActionScriptの代わりには音響プログラミングを実現するスクリプト言語だ。

そんなアプリケーションがあれば、音楽やましてや音響プログラミングに明るくなくてもそれなりに楽しく学習できるんじゃないかと思う。

Max/MSPがようやく楽しくなってきたところだけど、基本的にMax/MSPはプログラミングをGUIベースでやるって言うコンセプトであって上記のようなアプリケーションではない。

Soundboothとかが間違ってそっち方面に流れていかないかな。ねえAdobeさん。

音響プログラミングを流行らせるたった一つの方法。

ずいぶん大きく出たタイトル、っていうか只の釣りですが、酔っぱらいの戯言だと思って冗談に殺していただければと思います。


結論から先に言うと、

「GUIで音源生成や編集ができるオーサリングツールと共に、これらをハンドリングするスクリプト言語を備えた制作環境があれば普及するだろう」

って感じです。そう、つまりFlashの音響版。


ことの発端はきんくまデザインさんのエントリーで紹介されていたChucKをインストールしてゴニョニョっと弄っていた今日の昼下がり。なんつうか、すごいんですよ。ChucKが、さくっとサイン波が鳴るし、リバーブとかも簡単にかけられるし。そして何よりも開発環境の準備がすごく簡単。紹介されているスクリーンキャストが秀逸すぎるってのも確かにあるんだけど、こんだけ気楽に導入できていじくり回せる環境は本当にすばらしい。

と、同時になぜこれほどまで優れた制作環境がイマイチ市民権を得ていないのか疑問に感じ、さらに音響プログラミングを取り巻く環境全体に大してももっと盛り上がっていいはずではないかと感じた。

ひょっとすると僕が知らないだけで世間は多いに盛り上がっていて、上記Flash音響版のようなツールも存在しているのかもしれない。しかしながら、少なくとも自分の目の届く範囲ではそういった感じではない。

そこでどうすれば音響プログラミングが盛り上がり、web上に技術リソースやtipsが蓄積され、ビギナーが参入しやすく(つまり僕とか)なるのかを夢想してみた。結果、冒頭にあげた結論を導きだした次第です。


次回、Flashの教育的功績と音響プログラミングへのノウハウの委譲(コンポジション)について。それではまた来週。

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