2011年7月 Archives

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ちょろっと山アプリを作って使ってみた

ロングトレイルの縦走とかしていると、「あのピークをすぎれば後は下るだけ!」と思っていたのに実は登り返しが控えていて、げんなりする事があります。等高線をちゃんと読めば分るんだけど、もう少しサクっと標高図を視覚化出来ないものかと思ったりします。

また、山歩きに不慣れな人とか未経験の方だとイマイチ等高線が読めなくて、いったいどれだけ登ればいいのか分らず不安になる事も少なくないはず。そんな時に「あのピークをすぎれば後は下るだけっすよ」と言った後に登り返し(しかもガッツリ)が出現した日には背後からいや〜な視線を感じたりするわけです。

と言う訳で、「いまどんなけ登ったのか?」「あとどんだけ登るのか?」「この先はホントに下りだけなのか?」を視覚化できるAndroidアプリをちょろっと(約二日)とこさえて実際に山で使ってみました。

具体的な機能&使い方はこんな感じです。
1.ルートのGPXデータを入手
2.アプリに読み込ませる
3.標高データを元に標高図を描画
4.標高図上にGPSデータから現在標高を図示


↑ちょっと分りにくいけど、標高1700mあたりを四角でハイライトしている

で、使ってみたところ、なかなかのお役立ち具合でした。特に登り初めの1時間で、今回初参戦のT君が「もう半分くらい登ったんじゃね?」を連発する中、「わり〜な、まだ3分の1だわ」的な会話が多いに盛り上がりました。


↑へろへろのT君。


また、今回のルートは鎖場が多く直登する場面が多かったので、その前後で標高差が大きく変わるのが、個人的には気持ちよかったかも。

↑核心部スラブ。クラック&鎖付き。

と言う訳で次回のトレッキングまでにもうちょっと機能を追加して、いい感じの山アプリにしてやりたいと思います。


VM+Androidで開発のボトルネックをつぶす。

Androidアプリ開発は、一般的にエミュレータか実機を使う事が多い筈。Eclipseからプロジェクトをデプロイするとエミュレータや実機にapkファイルを転送し、アプリのインストールが開始される。インストールが完了するとアクティビティマネージャが起動し、アクティビティが表示される。この間、およそ15秒。

とまあ、環境によって差異はあると思いますが、エミュレータにせよ実機にせよ、10秒から20秒は待たされる筈です。

これを長いと感じるか遅いと感じるか、人それぞれなんだろうけど、個人的には

遅いんじゃ、ボケッッ!!

という次第です。
作業内容にもよりますが、HSBの明度を3%下げるとか、Tweenのディレイを0.1秒縮めるとか、パラメータの最適化を詰めてる時にこのレスポンスでは満足のいくクオリティに達せないと思います。

なんとかして、この待ち時間を5秒以下に短縮したいと思い、色々探した結果、VMwearFusion2.0にAndroidをインストールして使う事にしました。

そしたら、なんと.....

14.5sec → 1.5sec
(エミュレータ : VM+Android 5回平均値)

もう最高に爆速です。チョー快適。
エミュレータ及び実機ではapkファイルのインストールに10秒前後を要していたのにVM+Androidだと1秒以下で、ほとんど一瞬でした。

ここまで読んで、「でも仮想環境の準備ってめんどくさそ〜」と思った方がいらっしゃるかもしれませんが、エミュレータの準備とあんまり変わらない手間加減でした。最もエミュレータのように番号ボタンが無かったり色々と制約があり、VM+Androidで全ての開発を完結できる訳ではありませんが、レスポンスの悪さにイライラしてる方は是非お試しください。

参考
インストール方法
http://www.in-vitro.jp/blog/index.cgi/Android/20110109_01.htm

インストール&DDMSとの接続方法
http://blog.fujiu.jp/2011/05/android-vmware-playerandroid.html

GPS,Map,Sportsアプリに付いて思った事を書いてみる

スマートフォン向けのGPSやMapを使ったスポーツ/ヘルス系アプリは既に数多くリリースされています。

一般的な使い方はRun/Cycle/Walkなどの行動中にGPSデータを収集、行動後にGPSデータから時間、移動距離、平均速度、消費カロリー等の情報を集計する、という形だと思います。

これは既に有効な使い方として確立されていますが、トレッキングやハイキング、クライミングなどを目的としたアウトドア/フィールド系アプリになると若干事情が異なります。

具体的には後者の場合、行動前にGPSデータが存在し、ルートを表示する必要があります。つまり山に入る前(行動前)に山行行程にそったルートをMap上にプロットする機能が必要になります。

多くの人がハイキングやトレッキングを行う場合、地形図ないしはガイドブックを持って山に入ります。(っていうか持ってないのはアウトだよ)そして行動中に現在地や所要時間、水場やトイレの場所を確認します。こうした行為をちょっとだけ便利にしたり、楽しくしたりする事が出来ればアウトドア/フィールド系アプリとして非常に素晴らしのではないでしょうか。特にパーティに初心者の方がいる場合、地形図とあわせて、シンプルなグラフィックで説明できると理解度が深まる筈です。

勿論この機能がなくても使えない訳ではありませんが、それでは前者のスポーツ/ヘルス系アプリと同一の物になってしまうので、アウトドア/フィールド系アプリとして開発する意義が無いと考えています。

しかし、大きな懸念点があります。それは「どうやって行動前にGPSデータを入手するか」という問題です。既にweb上では多数のGPSデータが共有され利用可能ではありますが、ユーザーに山行行程に応じたGPSデータを検索させ、アプリに読み込ませるのは現実的ではありません。ここが今後最大の課題となる筈です。


個人的に現状では、「首都圏低山百選」みたいなアプリを作って、GPSデータ付きガイドブックとして発売すると楽しいんじゃないかな〜と最近思ってます。ガイドの文章はプロクライマーやプロガイドの方に執筆してもらえば読み物としても、つまり電子書籍としても価値を持つんじゃないかな、と。

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