Spidy3

Spidy3はAS3で動作するネットワーク系クラスライブラリ。さしずめweb上を迅速に動き回るクモと言ったところ。




と言うのは大嘘で、「スパイダーマン3」を見たぜ。と言うただのメモ。




キャッチに「今度の敵は自分」とか書いてあったけど、いまいちなコピーです。どっかのブログに「自分となんか戦ってねえよ」と書いてあったけど、これは最もな意見。

だって、この映画は「自分の中のダークサイドと如何に戦い、そして勝利するか」という文脈では語られていないからだ。あくまでもこの映画、というかサムライミは「自分の過ちやダークサイドを如何に受け入れて、そして許すことができるのか」を語っているのだ。そして同時に「他者の過ちやダークサイドを如何に受け入れて、そして許すことができるのか」についてもだ。

作中に出てくる悪役「ベノム」が、人間のダークサイドを引き出し暴走させる、みたいなキャラだったので、コイツと主人公のピーター・パーカーががっぷり四つで戦い、そしてピーターは勝利し、人間的にも成長する。みたいな展開を予想、かつ期待していた観客にとっては肩すかしだったかもしれない。

けどサムライミはそんな撮り方はしていなくて、「ベノム」はとりあえずファンサービスの為に突っ込んだだけで、最も重要なのは、ピーターの 叔父を殺害してしまった「サンドマン」とピーターによって父を殺害されたと勘違いしている「オズボーンJr」なのだ。

作中にずっと「父(或いは父的存在)の死」というキーワードがついて回るある辺りにジューイッシュであるサムライミの「何か」を感じますね。(感じないか)

淀川長二曰く*、この映画で最も重要なメッセージは「銃を捨てて、家に帰れ」という台詞だが、9.11の翌年に一本目が公開され、イラク派兵を経て二本目、そしてフセインの極刑の翌年に三本目が公開されたこの三部作を俯瞰すると実に説得力のある台詞なのだ。


サムライムは4作目について「言いたいことがなければ撮らない」と言っているが、
果たして同じ言葉を繰り返さないでいられるだろうか。


* もちろん、ジョークすっよ。念のため

追記:
ピーターのオヤジじゃなくて叔父さんでした。訂正しました。すんません。

個人的には悪オズボーンJrがとてもよかった。
ああいうマゾっ気たっぷりな役所っていいよね。

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