BlueRayもHD-DVDも消えるんだろ?
東芝がHD-DVDからの撤退を表明した。主要なニュースサイトを見ているとそれなりに扱いが大きいが、IT系のメディアはそんなに大きく取り上げていないような気がする。一応CnetやItmediaでトップに出てきているけど、トラックバックの量とか盛り上がり方はいまいち。
それはなぜか。
本当はみんな、物理ディスクメディアの動向に興味になんてないからだ。と思う。
少なくともある程度ネットに関心を持ちつつ、それなりに使いこなしている層の人々は、物理メディアの終焉は近く、同時にネットワークによる映像コンテンツ配信がやってくることを肌で感じているからじゃないだろうか。すでに物理メディアなんて時代の徒花にすぎないのかもしれない。
件のニュースを見ても「東芝の撤退」と報じられていることがあっても「ソニーの勝利」を報じるところは少ない。VHS対ベータの時代には産まれていなかったけど、その時代なら、「ソニーの勝利」は「東芝の撤退」と共に報じられたのではないかと思う。ソニーの勝ち鬨が聞こえてこないと言うことは、この泥仕合に勝者は不在ということだ。いや、むしろ両者とも敗者と言った方が正しい気がする。
彼ら両者共に敗者だとすれば、果たして誰に負けたのか。それは物理メディアではないネットワーク配信形の「来たるべき未来」に負けたのだと思う。老兵は去るのみだ。
そう考えると、東芝はソニーとの競争に負けて撤退したというより(もちろんそれもあるけど)、この業界を見限って、「来たるべき未来」に備える道を選択したのかもしれない。
一方、泥仕合にうっかり勝利してしまったソニーの行く末は悲惨だ。本当は満身創痍なのにこれから延々と戦い続けなければならないのだ。具体的な対戦相手はすぐにAppleが思いつくが、到底叶う相手じゃないだろう。
HD-DVDを購入した消費者は気の毒だが、
本当に貧乏くじを引いたのは、ソニーかもしれない。