flaファイルの納品。

たまにmixiなんかでflaファイルの納品どうしてますか?という質問を目にするけど、最近の自分の傾向としては仕様書の明記の有無にかかわらず、「くれ!」と言われたら「あんまり嬉しくないけどまあいいよ」とあげている(というか提出)。念のため付け加えるとそこに別途見積もりやら予算は発生していない。

理由は3つほどあって、
1.オープンソース的(?)な理想
2.渡しても多分先方が適切に使用できない
3.2より著作権を侵害するような事態は発生しずらい

flaファイルの提出を渋る一番の理由は「ノウハウの流出と転用の危険性」だとおもうけど、実際のところ、クライアントにそれだけの技術はあんまりない。そもそもバージョンがMXでファイル自体が開けなかったり、フォントが存在していなかったり、win/macで文字組が崩れたりしてまともにコンパイルすら出来ない。更に単一のflaだけで完結している作品だったら良いけどこれからのAS3普及が順調に進めば膨大なクラスファイルが存在するだろうし、色々な汎用フレームワークで内部処理をしている場合、絶対に環境を再現できないと思う。たとえば3DエンジンにPapervision3Dを導入してコンテンツを制作した場合、当然だけどflaファイルだけで完結するはずがない。ここでクライアントに対してPapervision3Dの導入まで面倒を見てやることはないし、仮に導入となったら流石に予算が必要だ。

じゃあなんで「嬉しくないけどまあいいよ」という態度になってしまうのかというと、上記の諸々をクライアントが理解していない(まあ全然理解しなくて良いんだけど)点と、出費したんだからソースファイルもウチのもんでしょ?という誤解があるからだ。

まあ、技術的に理解していないのはしょうがないし、基本的にクライアントにそんな義務はない。ただ、理解してくれてたらこちらも嬉しいし気持ちよく仕事できる。問題はその次の誤解だ。現行の著作権法から言えばソースファイルは当然、アウトプットした物も著作権は制作者に帰属するわけで、「ソースファイルもウチのもんでしょ?」は根本的に誤解だ。では、それにも関わらずどうしてソースファイルを提出するのかというと、上記理由の1番かな、と思う。もちろんクライアントとの関係に波風を立てたくない気持ちを否定はしないが、最たる理由はオープン化によって誰かの役に立てばいいな、という願いだ。

と、言うわけでソース提出の主旨は「クライアントに諸々の権利をすべて差し出す」行為ではなくて「オープンソースとして閲覧、改変、再配布、の自由」を認める事にしよう思う。つまり「ソースファイルはクライアントが独占する物ではなく、公共のものだ」と言うことだ。

と、ここまで書いたところで、そもそも自分の権利関係の知識が乏しいことを今更ながらに実感した。もうちょっとGNUとかBSD、CreativeCommonsとかの勉強をしないと、、と強引にまとめる。

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